こんにちは、北條です。
突然ですが、御社では「経営理念」を重視した活動ができているでしょうか?
書籍『ビジョナリー・カンパニー』にもある通り、
ユニークな理念があり、それが社員に浸透している会社は、長期的に業績が伸びる傾向があるとされています。
「経営理念」「パーパス」「ミッション」…呼び方はいろいろありますが、
会社の存在意義が明確であることが、企業成長に与える影響は計り知れません。
理念の力が特に表れるのが、採用面です。
仮に報酬水準が同じだとしても、
経営理念が明確な会社
そうでない会社
この2つを比べると、前者に優秀な人材が集まりやすいと感じています。
なぜなら、優れた人は“お金だけ”で会社を選ばないからです。
たとえば、不動産業界。
給与水準は非常に高いですが、就職人気No.1ではありません。
一方で、食品メーカーは平均的な給与水準であるにもかかわらず、新卒から人気の高い業界です。
これは、「給与」だけでは測れない魅力、つまり理念や社会的意義が評価されている証拠です。
アメリカの「GE(ゼネラル・エレクトリック)」という企業があります。
決して給与が業界トップというわけではありませんが、
自己成長意欲の高い人
将来の経営者候補
成果にこだわる優秀層
が多く集まります。
優秀な人ほど、報酬以外の価値を求めて会社を選ぶ。
その中でも、理念や社会貢献性が重要な判断基準となっています。
最近読んだある記事に、こんな内容がありました。
江崎グリコが創業100周年を機にビジョンを刷新
もともと、グリコの経営理念は、
「事業を通じて社会に貢献し、
より多くの人々の健康な毎日を実現することを追求し続ける」
と、栄養改善を目指すものでした。
しかし、時代の変化に合わせて、
「おいしさと健康」を価値として提供し続ける
というより現代的な価値観を加えた新たなビジョンが制定されました。
この話を取り上げたのには理由があります。
これまでの記事でも触れてきましたが、
多くの後継者は、先代の理念を意識せず仕事をしています。
とはいえ、それも無理はありません。
なぜなら、時代が変われば価値観も変わるからです。
でも、ここが大切。
成長している企業ほど、理念を“アップデート”しています。
もし御社が、何十年も前に作った理念を放置しているなら、
この機会に理念を見直す・再設定することをおすすめします。
経営理念を明確にすると、
日々の仕事の目的が明確になり
自分のしていることに価値を感じ
モチベーションがぐっと上がる
ようになります。
これは、従業員にとっても同じです。
「とはいえ、理念ってどうやって作ればいいの?」
という声も多いと思います。
私のおすすめは、以下の手順です。
収益性がありそうな会社
自分たちと規模感が近い会社
少し憧れを感じる会社
食品メーカーなどは事業内容が似ているので、理念での差別化が難しいこともあります。
それでも、自分たちにしっくりくる、ワクワクする言葉を探すことが重要です。
最初からオリジナリティのある理念を作ろうとしなくて構いません。
大事なのは、自分が納得し、自分ごととして語れるかどうか。
経営者自身が理念に価値を感じていないと、
従業員も決してやりがいを持って働くことはありません。
経営理念をまだ意識していないという方は、
ぜひこの機会に考え直してみてください。
会社の方向性がブレにくくなり、
人も、組織も、より良く変わっていくはずです。
それではまた。
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