こんにちは、北條です。
HACCPに関する連載も今回が最終回です。
これまでの回では、
HACCPとは何か
なぜ今、HACCP認証が必要とされているのか
導入のハードルは実は高くないという事実
現場の負担を抑えた規格の選び方
などについてお伝えしてきました。
今回は、HACCP認証を取得することによって得られる
「衛生管理」以外の経営的なメリットについてご紹介します。
「認証=外向けの安心材料」だけではない、
社内にもたらす3つの効果をぜひ知っておいてください。
HACCP認証のプロセスでは、
帳票の記録
温度や時間のログ
工程管理
など、すべてを記録に残す必要があります。
これまでは「やったつもり」で済ませていた作業も、
記録が残る仕組みがあることで、
従業員の作業に対する責任感が自然と高まります。
言い換えれば、
「やるしかない」仕組みができるということ。
これは、従業員の意識改革にもつながる大きなメリットです。
HACCP導入の過程では、
現場の作業内容をすべて標準化・マニュアル化していきます。
さらに、外部の専門家やコンサルタントがマニュアルをチェックし、
第三者視点から改善点をフィードバックしてくれます。
このようなフィードバックを受けながら磨き上げたマニュアルは、
現場のレベルを飛躍的に引き上げる土台になります。
「現場での習慣を、言語化し、仕組み化する」
これだけでも非常に大きな成長要因です。
マニュアルづくりを現場メンバー自身が担当することで、
製造工程への深い理解が自然と育まれます。
食品工場は一見似ていても、
まったく同じ工程の会社は1社もありません。
だからこそ、テンプレートを埋めるだけのHACCPでは意味がなく、
現場オリジナルの内容で設計することが重要です。
これが結果的に、
従業員一人ひとりの知識と責任感を育てる教育機会になります。
HACCPの役割は、
万が一トラブルや事故が起きた際に、
「何を、いつ、誰が、どのように行ったか」を記録として残すこと。
これは企業としてのリスクヘッジであり、
経営者・現場スタッフを守るための大切な取り組みでもあります。
最近では、
3ヶ月で認証取得できます!
安く済ませられます!
といった売り文句のHACCP認証代行業者も増えていますが、
その多くはテンプレートを流用した“やってる風”の導入です。
それでは、本来得られるはずの
社員の意識改革や、現場力の底上げといった副次的効果は期待できません。
どうせ導入するなら、
「自社にとって本当に意味のある仕組み」として
HACCPを取り入れることが、将来の差につながります。
弊社では、大手菓子メーカーで品質管理を担っていた
HACCP専門のコンサルタントが在籍しております。
HACCP導入に向けた工場内の体制づくり
できるだけ費用負担を抑えた補助金活用支援
JFS-B〜FSSC22000など適切な規格のご提案
など、経営メリットと現場実装を両立させた導入支援を行っています。
HACCP導入をご検討の方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
お気軽にお問い合わせ、ご相談ください。