2025.07.18

冷凍 vs レトルト どちらがベストなのか?

こんにちは、北條です。

ECサイトや広域販路を活用して、遠方でも作りたての味を再現できる商品を作りたい。
そんな想いをお持ちの食品メーカーや飲食店の経営者の方は少なくないはずです。

そして、そのときに必ず挙がるのがこの問い。


「冷凍にすべきか?それともレトルトか?」

今回は、冷凍とレトルト、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、
どちらが自社に合っているのか、考えるための材料をお届けします。


急速冷凍技術は進化しているが…

ここ数年で、冷凍食品の技術は大きく進化しました。
10年前とは比べ物にならないレベルで、美味しさを保てるようになっています。

ただしそれでも、「冷凍=簡単に美味しい」ではありません。


実際の事例から学ぶ「冷凍の落とし穴」

ある飲食店が、エビフライの冷凍商品をECで販売しようと新規事業をスタート。
最新の急速冷凍機械を導入し、メーカーからは「解凍後もサクサク」との売り文句。

しかし、結果は…

  • 電子レンジで加熱しても「サクサク感」は再現できず

  • 一度試したお客様がリピートせず

  • 数ヶ月で冷凍食品事業を撤退

実際に私もその商品を購入しましたが、やはり「揚げたての味」とは遠いものでした。


冷凍食品開発の“見えにくい”ハードル

美味しさの再現には、以下のような要因が複雑に絡み合います。

  • 家庭用冷凍庫の性能差

  • 輸送中の温度変化

  • 機械と食品の相性

つまり、「良い機械を買えばOK」という話ではなく、
商品ごとの試行錯誤が必須なのです。


マーケティング面でも、冷凍は難しい

冷凍商品は高単価でなければ成り立たない

冷凍食品は物流コストが高く、販売スペースも限られるため、
単価が高く・粗利が取れる商品でなければ採算が合いません。

そのため、

  • 成城石井

  • カルディ

  • 紀ノ国屋

など、一部のプレミアム系流通が主な販路になります。


もう一つの選択肢「レトルト食品」

冷凍に比べて、レトルトは以下の点で優れています。

  • 常温保存が可能

  • 輸送・保管がしやすい

  • 販売チャネルが多い

  • 賞味期限が長く、廃棄リスクが低い

コロナ禍の巣ごもり需要で、レトルト市場も大きく拡大。
実は今、レトルトが見直されつつあるのです。


レトルトの2つの課題と、その解決策

課題①:安っぽいイメージ

スーパーでよく見かける100円台のレトルト食品が、
レトルト=安物という印象を作ってしまっています。

→ 解決策:パッケージとブランディングで高級感を演出する


課題②:加熱処理で味や色が変わる

レトルトは120度の高温殺菌が必要なため、

  • 肉が固くなる

  • 色がくすむ(例:緑野菜)

  • 香りや旨味が飛ぶ

  • レトルト特有の“におい”が残る

といった問題が起こります。

→ 解決策:前処理・加熱工程の工夫で、美味しさを保つ


弊社が組んだ「無添加・高品質」レトルト開発チーム

これらの課題を解決するため、私たちは専門家チームを結成しました。

無添加レシピ開発:

  • 元・北新地 神田川の料理長

  • 料亭出身の料理人 柿原孝緒 氏 が協力

素材本来の味を引き出し、無添加でも美味しいレトルトを実現します。


機械選定・製造支援:

  • 元・旭化成、ニッスイの商品開発者が担当

適切な加熱スピードや素材の扱い方など、試作・検証を伴うレシピ開発を支援します。


高級パッケージデザイン:

  • 神谷利男 氏(ガーナチョコ、カップ麺などを手掛けるプロ)

見た目で“価値を感じてもらえる”デザイン戦略をサポートします。

神谷氏の制作実績はこちら


まとめ:冷凍かレトルトか、自社に合う形を

冷凍とレトルト、どちらにもメリット・デメリットがあります。

大切なのは、

  • 自社の商品特性

  • 販売チャネル

  • 設備投資可能な金額

  • ブランディング戦略

これらを総合的に見て、最適な商品形態を選ぶことです。


もし「無添加で高品質なレトルト商品を開発したい」
「自社に最適な商品展開を相談したい」という方がいらっしゃいましたら、
ぜひお気軽にご連絡ください。

それでは、また次回のブログでお会いしましょう。

お気軽にお問い合わせ、ご相談ください。