こんにちは、北條です。
前回のブログでは、コストを抑えた工場建設のために
「生産品目を絞る」という考え方が重要であることをお伝えしました。
これは単なる建設費削減の話に留まらず、
経営全体を強くする戦略にも繋がっていきます。
今回は、その「絞る」戦略がなぜ有効なのか?
そして “No.1” を取るためのマーケティングの鉄則についてお話しします。
私がかつてコンサルティングを受けた船井総研の創業者、船井幸雄さんが提唱したのが、
「力相応一番主義」という考え方です。
これは端的に言えば、
「自社が勝てる土俵で1番になることが、生き残りの鍵である」
というシンプルでありながら本質を突いた経営哲学です。
私自身がリーマンショックのときに経験したのですが、
景気が落ち込むと、お客さんは2位・3位の商品には手を出さなくなります。
実際、百貨店の和菓子売り場でも売上ランキングの1位の商品だけは売上が落ちないという現象がありました。
これは他業種でも同じ。
例えば、ルイ・ヴィトンはどんな景気でも売れ続けます。
かつては地域商圏の中でNo.1を目指す時代でしたが、
今はECや物流の進化によって全国が競争の舞台です。
つまり、「No.1を取る」のは、今の方が遥かに難しくなっているということ。
ここで重要なのが、
ニッチな市場でNo.1になる
という戦略です。
大手が参入しづらく、競合も少ない「ニッチ市場」であれば、
中小企業でもNo.1を取るチャンスがあります。
ある地方都市の会社が、「ダックワーズ」という洋菓子でOEMを受け、
全国から注文が殺到するポジションを築きました。
結果として今では年商40億円超の企業に。
これはまさに、
商品ジャンルを絞る
高品質で大量生産ができる体制を整える
市場におけるNo.1のポジションを取る
という戦略が成功した好例です。
「ニッチな市場では儲からない」と思われる方も多いですが、
それは大きな誤解です。
ライバルが少ないことでシェアを独占しやすく、
需要がある限り、利益率の高い安定した事業が成立します。
ニッチ市場でNo.1を取る方法は、
商品ジャンルだけに限りません。
たとえば、
「賞味期限が長い」
「無添加」
「アレルギー対応」
など、“需要が高い特徴”に尖らせることでもNo.1は取れます。
さらに、今後の展開としてオススメなのがOEM受注です。
地域の需要だけに頼らず、
全国からの注文を受けられるビジネスモデルは、
不況時にも強く、売上の安定性が高まります。
今の時代に必要なのは「なんとなく一番になりたい」ではなく、
「どの分野でどうやって一番を取るか?」の戦略設計
小さな市場でもNo.1を取れば、全国から注文が来る
ライバルが多い場所で戦うよりも、戦う市場をずらす勇気
ぜひ、この記事をきっかけに
「自社が全国No.1になれるポイントはどこか?」を考えてみてください。
ご相談などあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。
それでは、また。
お気軽にお問い合わせ、ご相談ください。