こんにちは。
アカネサス代表の北條竜太郎です。
今週のテーマは、
「49歳の自分をどうアップデートするか?」
3回シリーズの第2回では、
私がこれまでに見てきた
“アップデートできなかった人たち”の共通点についてお話しします。
私はこれまで、
かつて優秀だった多くの経営者やリーダーが、
変化に対応できずに衰退していく姿を見てきました。
彼らはみな、かつて尊敬を集め、
業績も上げ、影響力も持っていた人たちです。
誰が見ても「頭のいい人」でした。
しかし、時代が変わるとともに、
判断は鈍り、動きが遅れ、
人も機会も離れていった。
なぜか──。
答えは、**「賢い人ほど変われない構造」**にあります。
変化において問われるのは知識そのものではなく、
**知識をどう扱うかという“構造”**だからです。
たとえば、
私が知るある水産加工メーカーの社長は、
かつて現場のエースで、職人肌のカリスマでした。
一代で従業員50名を超える企業に育てた人です。
しかし、事業が拡大するにつれて
本人の思考が追いつかなくなっていきました。
現場の声を聞かず、
労働環境にも無関心。
社員の提案には
「そんなことは売上に関係ない」と一蹴。
結果、
優秀な若手が離れ、組織は空洞化しました。
数字は残っても、**人が残らない──典型的な「更新失敗型」**です。
かつての成功体験に縛られ、
「あの時はこうだった」「昔は通用した」が口癖に。
顧客も市場も変わっているのに、
やり方を変えようとしない。
状況分析は鋭いが、行動しない。
「様子を見よう」「もう少しタイミングを見て」──
そうしているうちに機会を逃す。
「社長である自分」「専門家である自分」が
アイデンティティになり、
“知らない自分”を受け入れられない。
学ぶことが「敗北」に感じてしまう。
これらに共通するのは、**「問い直せない」**という点です。
そして、問い直せない人は変われません。
特に危ういのが、知識中毒です。
情報を集めることが目的化し、
自分の見解を補強することにばかり知識を使ってしまう。
その結果、
“自分だけが真実を知っている”という錯覚に陥る。
実際、非常に知的な人が
陰謀論のような構造に取り込まれる例もありました。
知識が多い人ほど、
筋が通った“物語”を自ら構築してしまうのです。
知識とは、本来“現状を疑うための道具”です。
それを自分の正しさの根拠にした瞬間、
アップデートは止まります。
これからの時代に問われるのは、
「何を知っているか」ではなく、
「どれだけ前提を疑い、自分を再定義できるか」。
49歳の今こそ、私はその訓練をしておきたいと思っています。
変われなかった人を見て、
「ああはなりたくない」と思うだけでは足りません。
重要なのは、
「なぜ自分もそうなりうるのか?」と問い直すこと。
この“フレームの見直し”こそ、アップデートの鍵です。
たとえば食品業界は保守的だと言われますが、
だからこそ、他業界の文脈をずらして考える力が重要です。
アパレル業界では、
TikTokとECが連動し、ライブ配信で即購買が進む仕組みが定着しています。
この構造を食品業界に応用できない理由は、果たしてあるでしょうか?
むしろ「食品にこそ必要だ」と考えることもできる。
異業種のフレームを“横滑り”させる──
私はこれを「コウモリの視点」と呼んでいます。
複数の産業をまたいで思考できる力が、
構造的アップデートの起点になるのです。
変化の時代を生き抜くためには、
知識の量ではなく、
思考の構造そのものを疑うこと。
あなたは、自分の思考の構造を
最後に問い直したのはいつですか?
北條竜太郎
アカネサス株式会社 代表
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