こんにちは、北條です。
先日、日本を代表する建築家・安藤忠雄さんの展示会に行ってきました。
安藤忠雄氏といえば、
・光の教会
・ピューリッツァー美術館
・地中美術館
など、国内外の名建築を多数手がけた巨匠です。
代表作のひとつである「光の教会」は、私の地元・大阪府茨木市にあります。
この教会が建設されたのは、私が12〜13歳の頃でした。
当時すでに有名だった安藤氏ですが、信者さんの紹介から依頼があったそうで、
限られた予算の中で建築を実現したと聞いています。
初めて見たとき、子どもながらに強い感動を覚えました。
コンクリート打ちっぱなしの外装にスリットを入れ、
その光の差し込み方で十字架を表現する──
このシンプルで大胆な発想に圧倒されました。
暗い空間に差し込む光が生み出す神秘的な雰囲気。
宗教建築ならではの静謐さと荘厳さが際立っていました。
当時はまだ「若き巨匠」だった安藤氏も、
今や世界のトップを代表する建築家に成長されました。
・U2のボノ
・ジョルジオ・アルマーニ
・ダミアン・ハースト
といった著名人との親交でも知られています。
そして2023年には、米国マリブビーチに建てた住宅が
ビヨンセ夫妻に284億円で購入されたというニュースも話題になりました。
まさに“世界的カリスマ”と呼ぶにふさわしい存在です。
今回訪れたのは、大阪で開催された展示会「青春」。
展示作品の多様さに驚かされました。
同じ人が手がけたとは思えないほど、時代ごとに表現の幅が広がっており、
代表作が10年ごとに更新されていくような印象を受けました。
現在83歳を迎えられていますが、
今もなお現役で新しい作品を生み出し続ける姿勢には感服します。
展示を通して、安藤氏の生き方そのものにも魅了されました。
代表作のひとつ「住吉の長屋」では、
家の中に吹き抜けを作るという、当時としては異例の設計を採用。
「家の中を移動するのに寒い」「設備が不便」など批判もありましたが、
安藤氏はこう言ったそうです。
「寒いなら、着たらええやん」
この言葉に象徴されるように、
常識を超え、自分の美学を貫く姿勢がとても印象的です。
展示を見て改めて感じたのは、
精神の若さは、経験によって保たれるということ。
肉体の老いには逆らえなくても、
挑戦し続ける姿勢が人を若く保つのだと強く感じました。
初期は住宅建築が中心だった安藤氏ですが、
2000年代以降は大規模プロジェクトも数多く手がけています。
・兵庫県立美術館
・21_21 DESIGN SIGHT(東京ミッドタウン)
などが代表的です。
また、近年では「こども本の森 中之島」を建物ごと寄付するなど、
社会貢献にも力を注がれています。
今回の展示会で最も心に残ったのは、
新しいことに挑戦し続ける姿勢でした。
私自身も、これまで農林水産省の補助金設計や工場設計など、
新しい分野に挑戦してきました。
これからは「急速冷凍」に関する事業にも取り組む予定です。
毎年、新しい挑戦をひとつは実行する。
その姿勢をこれからも大切にしていきたい──
そう強く感じさせてくれる展示会でした。
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