こんにちは、北條です。
突然ですが、
あなたの代になってから、食品工場の建て替えを行いましたか?
食品業界では、家業を継いで2代目、3代目という方が多く、
「そろそろ工場を建て替えたいけど、何から始めたらいいかわからない」
そんなご相談をよくいただきます。
一般的には、「建て替えたい」と思ったら建設会社に相談するのが最初のステップ。
しかし、食品工場に限って言えば、それは正しい順番ではありません。
食品工場の建設には、建設会社に相談する前に絶対にやっておくべき重要なステップがあります。
それが本日のテーマ、
「エンジニアリング」という工程です。
建設会社や一級建築士の仕事は、
「こういう工場にしたい」という施主(=依頼主)の要望を設計図にすることです。
つまり、彼らは
どんな商品を作りたいか
どんな機械を使いたいか
生産性や衛生管理で何を重視するのか
といった、工場の中身に関する判断までは行いません。
これらの方向性が決まっていないと、
土地がどれくらい必要なのかもわからない
工場の設計が進まない
結果として建設費用も見積もれない
という計画が止まってしまう状態になります。
その理由はシンプルで、食品工場は会社によって中身が全く異なるからです。
たとえばマイホームの設計なら、
お風呂
寝室
キッチン
など、基本的なパーツは決まっていますよね。
しかし食品工場の場合、
製造商品によって機械が全く違う
工程の流れも異なる
衛生管理やHACCP対応の方法も多様
と、ゼネコンでは対応しきれないほど個別性が高いのです。
そこで必要になるのが、
**工場建設のための「基本計画」**です。
ここでは、
今後の事業ビジョン
使用予定の設備や機械
生産ラインの流れやスペース
衛生動線やHACCPの考慮
工場の運営で重視するポイント
などを整理して、建築に入る前の土台を作る作業を行います。
弊社がお付き合いしている食品専門のゼネコンでは、
このプランニングに20〜30回もの打ち合わせを行うこともあります。
そのくらい丁寧に進めないと、
「あとから後悔する建設」になるリスクが非常に高いのです。
これも非常に多いご質問ですが、
建設会社は工場の運営ノウハウや食品機械の選定は専門外だからです。
食品工場の建設は全体の1%ほどしかなく、
社内に専門人材を抱えるゼネコンはほぼありません。
そのため、
「どんな工場にしたいですか?」
「どの機械をどう配置したいですか?」
と聞かれることになり、結局、施主側が困ってしまうわけです。
これらの理由から、私たちは次のような流れを推奨しています。
食品工場の基本計画(エンジニアリング)を行う
その内容を元に、建設会社に依頼する
プランに基づき、最適な工場を設計・建設していく
この順序を守れば、
想定外の費用増加
無駄な設備投資
設計ミスによる使い勝手の悪さ
を避けることができます。
弊社では、
食品工場専門のゼネコンのご紹介
食品工場の基本計画・エンジニアリング支援
の両方が可能です。
社内には、食品工場のエンジニアリングに精通した専門家がおりますので、
工場づくりが初めての方でも安心してご相談いただけます。
「何から手をつけていいかわからない」
そんな状態でも大丈夫です。
お気軽にご相談ください。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう。
お気軽にお問い合わせ、ご相談ください。