こんにちは、北條です。
最近、冷凍食品にチャレンジする食品メーカーが増えてきました。
「うちも冷凍食品を始めてみようかな」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
弊社でもこの分野のご相談は非常に多く、ここ最近も立て続けに2件のご相談をいただきました。
コロナ禍による巣ごもり需要の高まり
メディアでの「高級冷凍食品」の取り上げ
百貨店(松屋銀座や高島屋など)の冷凍食品売場の新設ラッシュ
こうした時代背景を受けて、冷凍食品市場は活性化しています。
冷凍食品は確かに「作りたての風味を再現できる」点が魅力です。
しかし、すべての商品に冷凍がベストか?というと、実はそうでもありません。
冷凍機器の導入コスト
専用の設備投資
高額な物流費(冷凍輸送・冷凍保管)
店舗や流通における限られた冷凍スペース
このように、冷凍食品は維持・運用にかかるコストが非常に高いのです。
実際には、
レトルト食品
フリーズドライ食品
といった常温商品のほうが、初期投資が少なく、継続的に収益を上げやすいケースも多々あります。
成功している企業は、
高単価
高粗利
この2つを両立している“高付加価値型の冷凍食品”を扱っています。
つまり、安価な大量販売モデルでは成り立たないということです。
大手のように規模がある企業は別として、
中小企業が冷凍食品で成功するには「高級」「特別感」がキーワードになります。
最近ではテレビ番組などで紹介されている有名な冷凍機も話題です。
「この機械を導入すれば間違いない」と思って、機械ありきで導入を検討する方もいますが…
実際には「製品に合わせた工程設計」こそが最重要です。
例えば…
工場で凍結したときは美味しいのに、
家庭に届くまでの温度変化で味が落ちる
そんなケースも多々あります。
これは**「設計」や「プロセス」そのものに問題があるから**です。
一例を挙げると…
CAS冷凍
プロトン冷凍
3Dフリーザー など
それぞれ、
急速冷凍性
生産性
コスト
といった特性が異なります。
導入前に必ずトライ&エラーで検証を行い、製品にマッチした方式を選定することが重要です。
弊社には元ニッスイの冷凍食品開発エンジニアが在籍しており、
冷凍機器の選定
製造工程の最適化
商品特性に合ったプロセス設計
などを総合的にサポートできます。
最近では、中国大手食品企業の冷凍食品開発にも技術協力を行っています。
「これから冷凍食品を始めたい」「試作しているがうまくいかない」といったお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
次回は、今回少し触れた
「冷凍食品の製造プロセス」についてさらに詳しく掘り下げてお届けします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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