こんにちは、アカネサス代表の北條です。
これまで2話にわたって、構想を立ち上げる方法を扱ってきました。
自分にとって“意味”のある未来を定義する
その未来を感覚で描く
現在の選択を、未来から逆算して再構成する
ここまでは、“構想を内側から立ち上げるフェーズ”でした。
前回までで、
「未来を意味で定義し、構造を描き、現在を再構成する」
という「未来逆流設計」の中核を扱ってきました。
しかし多くの人が、
「言語化まではできたけれど行動に結びつかない」
「紙には描けたが、確信が持てない」
──そんなフェーズで立ち止まります。
そこで今回は、構想を“動かす”ための新たなフェーズに入ります。
理想の未来を言語化し、構造も描いた。
それでも身体がまだ“YES”を出していない。
そんな状態は、構想がまだ“発酵”していないサインです。
発酵には次の3つの要素が必要です。
移動(旅)
他者(語れる関係)
風土(言葉が腐らない場所)
これらがそろったとき、構想は実感を伴って動き始めます。
ここで言う旅とは、観光や休暇ではありません。
旅は“自分を見つめるワーク”です。
日常の思考パターンや判断基準から離れることで、
本当に必要な問いが浮かび上がります。
普段使っている言葉が通じない
当たり前だと思っていた構造が通用しない
景色もリズムも身体感覚もズレている
この“ズレ”が、新しい言葉や発想を引き出すきっかけになります。
本当に大きな構想は、
「机の上」ではなく「風景の中」で生まれるものです。
その風景の中で、初めて“語れる言葉”が現れます。
構想には、語っても壊れない関係が必要です。
相手が何も言わなくても、自分の言葉のズレに気づける
語った瞬間に「違う」と身体が反応する
何度語っても、芯がブレずに立ち上がる
構想は、聞かれることで形になります。
「語れる関係」とは、構想を言葉として定着させる媒介なのです。
構想は未成熟なまま生まれてくる“言葉”です。
だからこそ、置かれる場と関係性によって命運が分かれます。
語る前にジャッジされる場
(例:「で、売上はいくら出るの?」と問われる会議)
“意味”より“成果”を求められる関係性
(例:「KPIにどうつながるの?」しか返ってこない上司)
語っても何も返ってこない空白の場
(例:無反応なSNS投稿や、家庭内の無関心)
すぐに評価されない“問いの場”
語っても壊れない関係性
時間をかけて語り直せる風土
構想者は、「言葉が腐らない場所」を自分で設計する必要があります。
あえて旅に出る
限られた相手にだけ語る
語るための場を自分で設計する
小さな実践でも、構想の質は変わります。
あなたが“安心して構想を語れる相手”は誰ですか?
あなたの構想が“腐らずに立ち上がる場”はどこにありますか?
最後に──あなたは“どの風景でその構想を語りたい”ですか?
語れる相手の名前、行きたい風景、使いたい言葉。
ひとつだけ書き出してみてください。
未来は、頭の中だけには存在しません。
意味を与え、構造を描き、語れる関係と風土を整えることで、
構想はようやく“外に出られる状態”になります。
哲学者ジル・ドゥルーズは言いました。
「出来事とは、その人を変えてしまうほどの構造のねじれである。」
構想もまた、語ることで変わり始めます。
語ることで揺らぎ、発酵し、やがて自分を超えていく。
その始まりにいるあなたを、私は信じています。
── 北條竜太郎
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