成功事例

お客様の成功事例
(業務用直販モデル導入)

木村水産株式会社

本社:
滋賀県彦根市後三条町725
事業内容:
養殖事業・製造加工事業・飲食店事業
年商:
約6億7千万
URL:
https://www.ayukimura.co.jp/

実績

卸を使っているけど売上がイマイチ伸びない会社さん必見
コロナ禍での売上低下からV字回復!

中間業者を使わないことで売上を4400万から8600万へ倍増させた業務用直販の魅力とは?

背景

1941年創業。全国に先駆け鮎の養殖事業を始めた初代木村氏は、1970年に木村水産株式会社を設立。
1975年に加工販売食品の販売を展開し、toB、toCともに事業を展開。滋賀県知事表彰や厚生大臣表彰を受けつつ店舗数を増やし事業を拡大していく。

2019年、コロナ禍によって市場経由での売り上げが激減。これまで問題視していなかった「市場」を通して販売する形式から、BtoB直販を導入し売上を倍増させる。

Before こんなことが大変でした

コロナ禍の大打撃。BtoB売上が7000万→4400万にダウン…

木村水産では、もともと7000万の売り上げを作っていた市場からの売り上げがコロナ禍にて激減。

北條:
「市場の売り上げが大きく落ちた原因は?」
木村:
「まずマグロとかメインの魚に比べて鮎 (あゆ) は「夏にあればいい。」くらいの扱いを受けているんです。だから、市場の人が積極的に売り出してくれないんですね。さらに市場では商品1個1個の強みを把握して売ってくれないです。 だから他社との価格勝負になってしまって選ばれる理由がない。加えてコロナ不景気による消費減退の影響もあって、一気に売上が落ちたんだと思います。」

解説

一般的に卸・市場は商品の良さを理解せずに、「集めて売る」を繰り返しています。

商品の良さがわからなければ、買う人のニーズや使い道も把握せずに販売しています。 今回のケースだと、

・木村水産さんの鮎の強み
・好んで購入している客層

を市場が把握せずに売られていたのが一番の問題でした。
他の鮎と価格だけで比較されて 価値がしっかりと購入者に伝わっていなかったのです。 これによって、 なんとなく売られて、なんとなく買われていく。 だから売り上げは0ではないけど、売れ行きに波がある。 そんな状態にありました。
卸を介する大きなデメリットは、 売り手に買い手の「生の声」が届かないことです。 どうして商品が選ばれているのか? どんなお客さんに自社の商品がベストなのか? そういった声が売り手まで届かないので、 商品の改善をすることはもちろん 卸へセールスポイントの指導もすることができないのです。

この図のようにお客さんの中には使っているうちに良さに気がついてリピーターになる層がいますが、リピーターが感じる価値は販売者に届くことはありません。

例えば、高級料理店に10個売れていたとしても、大多数の一般に全然売れなければ、「この商品は売れない」と判定してしまうでしょう。場合によっては売れない理由=価格の高さだと感じて、価格を下げる販売者もいるもったいない状況が散見されています。

After こんなことをしたらこんな変化がありました

業務用直販の導入で売上は倍増。コロナ禍の中、過去最高を更新。

ここで、お客さんの声を直接聞くことができる業務用直販を導入。 卸を介さず直接購入者へ届ける形式に変えました。 お客さんにとっての価値がわかり、価格を上げても売れるように

北條:
「直接お客さんに届けることで変わったことはありました?」
木村:
「1番の発見は「うちのあゆってこんなに評価されてるんだ」と実感できたことです。商品の強みが目に見えてわかるようになりました。 強みがわかることで、強みを打ち出して販売ができるようになり、 新たなお客さんにも価値が伝わりやすくなります。 価値が伝わることで高い価格を提示しても通りやすくなりました。 使っているシェフの方から今でも頻繁に電話がかかってきて 「すごい良いあゆだ、もっと使いたい」と言ってもらえるようになり、 「宴会やパーティで使いたい」と大型注文が入ることも増えました。」

お客さんからフィードバックをもらうことで改善できたこと

北條:
「何か直接フィードバックをもらうことで改善できたことはありますか?」
木村:
「これは業務用直販に関してなのですが、市場って水曜日と日曜日は休みなんです よ。 だから、お客さんが欲しい時に発送できるという点は強みだと言われました。」 北條「ですよね。市場が休みと言われてもお客さんからしたら関係ないですもんね。 卸に頼っていたらお客さんが本当に欲しいタイミングで売れないってことになりますよね。」
北條:
「ですよね。市場が休みと言われてもお客さんからしたら関係ないですもんね。卸に頼っていたらお客さんが本当に欲しいタイミングで売れないってことになりますよね。」
木村:
「はい。直接やりとりすることで、お客さんが持っている市場への不満を知ることができ、新しい提案ができるようになりましたね。 あとは小ロットでの発注とかも個人店だと喜ばれます。 送料いただけるんでこちらは赤字にはならないですし。」
北條:
「卸に頼っていたら絶対発見できないニーズですよね。」

直販によって選択肢が増えた

木村:
「あとは、フレンチやイタリアンの店にも提案できるようになりました。」
北條:
「これは大きいですよね。これまではあゆ=和食のイメージがありましたが、新しい納品先を知ることもできましたね。」
木村:
「そうですね。市場経由では見つけることができなかった、隠れた需要がわかるようになりました。あと、宿泊施設・個人経営店・割烹屋さん・飲食店など、 それぞれの規模によっても「生きた鮎が欲しい」「加工された鮎が欲しい」「調理済みの鮎が欲しい」など、求めているものが全然違うとわかり、 買う人のニーズに合わせた商品展開もできるようになりました。」

新たな発見

売る場所によって売れる価格も違う

北條:
「意外と自分の商品が売れる市場 (しじょう) をわかっていないケースって多いですね。 例えば、木村さんの所ですと、同じ商品でも京都で売れば「安い」と言われ、有馬で売れば「高い」と言われるような..  売る場所によってもお客さんの感じる価値も変わるので、 その辺りも知れるのは大きいですよね。」
木村:
「そうですね。 売りにくいところでは、付加価値をつけて見せ方を変えることでも大きく変わったりするなと実感しました。」

解説

卸を介さずお客さんと直接やりとりすることで、卸では解消できないお客さんの困りごとへの対処ができるようになります。 こういった他にはない付加価値を作ることで、似たような商品を扱う競合と大きく差別化ができるようになります。 さらに、お客さんの声を聞いていると「こんな使われ方があるんだ」「こんなところで求められているんだ」と気づきがあります。 これまでは認知していなかった大きな市場に気がつくことで、単価アップ、売り上げアップが容易にできます。 自社商品がどんなシーンで利用されているのかを知ることで、 実は周りにあったけど気が付かなかった商売チャンスを知ることができるのが 業務用直販の強みです。

Future こんな事業展開を考えています

自慢の商品を海外へ 今後の事業展望

木村「今回、高級レストランのシェフと直接つながることができたことで、世界への第一歩を踏み出す機会も得られそうです。 繋がった方が世界を目指しているシェフなので、自社のあゆを使った商品を海外にも進出できないかな。と考えています。」 北條「ヨーロッパ、いい気がしますよね。」 木村「はい。今ちょっと考えている売り方がありまして、鮎だからこその強み・価値をアピールすれば、ヨーロッパの需要にとってもハマりそうな気がしています。 業務用直販によって、可能性が本当に広がりましたね。」 今後の問題は供給面 北條「今年は売り上げピークを大きく超えそうですね。」 木村「はい。注文がかなり増えたので、供給面の課題をクリアしていこうと思います。 国内、世界で売っていくために、全国の組織や県庁とやりとりをして生産量を増やしていこうと画策しています。」 シェフとつながることでBtoBの強みをBtoCにも 木村「今回すごく良かったのが、お客さんと繋がることによって、 BtoC商品のセールスポイントも強化できたことです。 例えば、「三つ星レストランのシェフが使用した..」というような売りポイントをつけて 一般消費者に向けた商品を売り出していこうと思います。 これまた売れる予感しかしなくて、とても良いサイクルができ上がりそうです。」

専務コメント 北條さんへ

木村水産株式会社 専務取締役 木村 有作

おかげさまでコロナ禍で仕込んできた業務用直販の売り上げがかなり大きくなりました。 コロナが空けたことで消費も拡大していくので 今年も過去最高の売上を作れると感じています。
今回、業務用直販を構築して感じたことは 「お客さんの生の声」を聞くことの重要性です。 多くのメーカーは、卸を使ってなんとなく売れているけど、なんとなく最近調子が悪い。何が原因かうちも卸もわからない。そんな状況だと思います。 でも、原因がわからないと問題は解決できません。 お客さんとの直取引に変えることで、 「どういう部分に価値を感じてもらえているのか?」 「どういった店舗に好まれているのか?」 そういった部分が見えてきました。 これによって営業の効率も上がるし 魅力を打ち出した売り方もできるようになりました。 特に自慢の商品があるならば、絶対に直販をおすすめします。 価値が高いのに、市場に並べられることで他と変わらない商品になってしまっているのは 非常にもったいないです。 卸や市場を使っているけど売上に波がある会社さんには、 ぜひおすすめしたい手法ですね。

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