こんにちは。
アカネサス代表の北條竜太郎です。
前回の記事では、
「輸出で失敗する人は、“現地へ行っていない人”だ」
とお伝えしました。
現地を見ずに、価格・物流・構造を誤解したままでは
そもそも輸出の設計が成立しません。
では、構造を理解していれば勝てるのか?
今回はその問いに対して、
ASEAN市場の現状と今が「ラストチャンス」である理由を
整理していきます。
かつてのASEAN市場は、
「日本」というブランドそのものが
信頼と価値を持っていました。
親日的な文化背景
高品質・高価格でも納得される市場構造
衛生管理が行き届いていること自体が信頼材料
いわば「日本製=良いもの」という
単純な構図で通用した時代がありました。
しかし今、その構造は完全に崩れています。
現在のASEAN市場には、
台湾・韓国・ローカルブランドが次々と台頭し、
品質・デザイン・価格のすべてで
日本ブランドを脅かしています。
たとえば──
🇲🇾 韓国メーカーの冷凍海苔巻き:RM9.9(約330円)
🇹🇭 タイ地場メーカーの和風味カップラーメン:20バーツ前後(約85円)
これらは“和風”の演出をしながら、
日本製よりも価格・販路・スピードで勝っています。
日本ブランドは今や「比較対象のひとつ」に過ぎません。
制度的にも、かつてのような“抜け道”は
ほとんどなくなりました。
衛生証明
ハラル認証
原材料規制
トレーサビリティ管理
これらが厳格化し、
「通ればOK」から「比較されて採用されるか」へ
評価基準が変わっています。
いま現地のバイヤーは、こう言います。
「品質が良いのは分かる。で、どう違うの?」
「冷凍庫の1段を“日本”に割く理由を説明してほしい。」
つまり、“説明できる構想”を持たなければ
棚に置かれない時代になったということです。
こうした厳しい環境の中で、
なぜ今が“最後のチャンス”なのか。
理由は3つあります。
為替水準の追い風により、
日本側の輸出価格は相対的に抑えやすくなっています。
価格のハンデが縮小している今こそ、
高品質を“届く価格”で提供できる時期です。
マレーシア・インドネシア・ベトナムでは、
冷凍インフラが整い、
中間層とイスラム圏バイヤーの関心が
「高品質な即食・簡便食」に集中しています。
「時短 × 安心 × ハラル対応」
この三拍子を満たす商品への需要は
確実に拡大しています。
今のASEAN市場は、
日本ブランドが“飽きられる直前”にあります。
あと1〜2年で、
「日本からの提案はもう聞き飽きた」と
言われるフェーズに入る可能性があります。
だからこそ、今このタイミングで
構想力と設計力を見せられる企業だけが、
最後のポジションを取れるのです。
いまのASEANは、
もはや“伸び盛りの市場”ではなく
「完成市場」へ向かう途中にあります。
高度な説明
緻密な設計
明確な差別化戦略
この3つをそろえた企業しか、
長期的には生き残れません。
とはいえ、
まだ“最後の空席”は残っている。
構想を持ち、行動できる企業にとっては
この数年が勝負の分岐点です。
次回は、実際に現地での観察を通じて構想を更新する
「香港FOODEXPO視察」および
「Food & Hospitality Malaysia視察ツアー」
についてご案内します。
現場で何を見て、
どんな構想を描くのか──
その具体ルートをお伝えします。
どうぞお楽しみに。
北條竜太郎
アカネサス株式会社 代表
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