2026.03.06

原価が高騰しても“回る構造”へ──価格転嫁と販路設計の戦略

こんにちは。
アカネサス代表の北條です。

前回は、
「見積もりが返ってこない理由」を

“言語と設計の欠如”

という視点から整理しました。

シリーズ最終回となる今回は、

原材料価格が高騰しても回せる構造

について、

  • 価格転嫁

  • 補助金

  • 販路設計

という3つの観点から整理します。


【1】価格転嫁は“前提”として設計せよ

これからの原材料調達では、

「価格が上がること」そのものを前提条件に置く

必要があります。

その上で、販売価格や販路構造を
あらかじめ設計しておくことが鍵になります。

◆ よくある失敗

  • 商品単価を上げられず、販路が消える

  • 社内が原料調達を“単なる原価”としか捉えていない

  • 販路側と調達側が分断されている

◆ 成功している企業の特徴

  • 卸値を上げても流通できる販路を持っている

  • “調達ありき”で商品設計・価格設計をしている

  • 高単価販路と補助金を併用して原価を吸収している

価格転嫁は「交渉」ではなく、
構造の問題です。


【2】補助金で「価格転嫁の土台」をつくる

原材料費の上昇は、

設備・流通面を補助金で強化することで
間接的に吸収することが可能です。

◆ 活用例

  • HACCP対応設備(真空冷却器・冷凍庫)導入によるロス率削減

  • ふるさと納税制度の活用で“売価で回収できる販路”を確保

  • 畜産・水産加工系補助金で冷凍・保管ラインを整備

重要なのは、

原価上昇を直接下げようとするのではなく、
構造全体で吸収する発想
です。


【3】販路設計は“構想”そのものである

調達から逆算した販路設計こそが、
構想の本質です。

これまでの順番は、

「売れるから仕入れる」

でした。

しかしこれからは、

「確保できるから組み立てる」

という順番の逆転が求められます。

◆ 構想的アプローチ

  • 漁協・JAと共に“原材料起点の商品構想”を立てる

  • 自治体と連携し、販路・補助金・物流を一体設計する

  • 営業と調達が共同で“構想資料”を作成する

調達と営業が分断されたままでは、
価格高騰時代を生き抜くことはできません。


【4】まとめ──原材料から逆算する時代へ

調達はもはや、

“安く買う行為”ではありません。

それは、

構想を起点に原料から設計する行為へと
変わりつつあります。

原価上昇を恐れるのではなく、

原価が上がっても成立する販路を構築する。

この発想の転換こそが、

今後10年の中小食品メーカーの
明暗を分けるはずです。


シリーズ全3回、
最後までお読みいただきありがとうございました。

構想支援・補助金活用・原材料起点の販路設計については、
個別相談も可能です。

お気軽にご相談ください。

── 北條竜太郎

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