2026.07.08

未来に不安がある方へ ①未来の不安は未来から来ない【全6回】

こんにちは。
アカネサス代表の北條です。

来期の資金繰り、人材採用、新規事業──
経営者の頭の中は、常に「未来の不安」で満たされています。

私自身も、倒産を経験した後、何年ものあいだ

「また資金が尽きるのではないか」

という恐怖を抱え続けていました。

しかし今なら、はっきりと言えます。

その不安の多くは、“未来”から来ているわけではありません。


未来の悩みは「過去の投影」である

ここで少し、
人間の認知の仕組みについて触れてみます。

実は──

未来の不安は、未来そのものが原因ではない

多くの場合、それは
**過去の経験や記憶が投影された“未来のシナリオ”**です。


人は過去で未来を予測している

人は新しい出来事に直面すると、

  • 無意識に過去の似た状況を探し

  • その記憶をもとに未来を予測します

例えば、

  • 過去に失敗した経験が多い人は
     →「また失敗するのではないか」と感じる

  • 過去に強く叱責された経験がある人は
     →「また同じことが起きる」と身構える

つまり、

未来はゼロから考えられているのではなく、
過去の材料で“再構成”されている

のです。


私の体験──倒産後に残った恐怖

2007年、私は22億円の負債を抱え、
会社を倒産状態から再建することになりました。

その後、売上が伸びても、現金が積み上がっても、

頭の中では常に、

「また同じことが起きるのではないか」

という声が繰り返されていました。

これは現実ではなく、

過去の記憶がつくり出した“思考のクセ”

だったのです。


経営者への示唆

経営者は、

  • 誰よりも未来を語る立場でありながら

  • 誰よりも過去に縛られやすい存在です

もし、

不安=未来の事実

だと誤認してしまえば、

  • 意思決定は萎縮し

  • チャンスを逃し

  • 行動が止まる

という状態に陥ります。

だからこそ重要なのは、

不安の正体を見抜くこと

です。


実践ワーク:不安の正体を特定する

一度、以下を試してみてください。


ステップ①

来期に向けて、最も大きな不安を1つ書き出す


ステップ②

その横に、こう書き添える

「この不安は、過去のどの経験から来ているか?」


具体例

  • 「資金ショートが怖い」
     → 過去に入金遅延で資金繰りが崩れた経験

  • 「採用が怖い」
     → 採った社員がすぐ辞めた経験


こうして整理すると、

その不安は未来の事実ではなく、
過去の影であることに気づけます。


次回予告

次回は、

「脳は不安を増幅させる──意思決定を歪めるネガティブ回路」

について掘り下げます。


編集後記

私自身、長いあいだ

「不安=未来の現実」

だと信じていました。

しかし今は、不安は

“過去の影”にすぎない

と理解しています。

だからこそ、

影を見抜く力こそが、経営者の未来を守る武器になる

そう確信しています。


── 北條竜太郎

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