2025.05.12

【実は…】大学院進学を考えてます

こんにちは、北條です。

これまでの記事でもたびたびお伝えしてきましたが、私は「第二創業」というテーマに強い関心を持っています。
経営者として新しいビジネスを生み出すことはもちろん、後継者育成の視点でも「一度、自分で新規事業を立ち上げさせる経験」は非常に重要だと考えています。

ただ最近、いろいろなお話を聞く中で、「第二創業がうまくいっていないケース」も増えているように感じています。
今回はその理由を、自分の経験も交えながら掘り下げてみたいと思います。


第二創業がうまくいかない典型例

とあるメーカーの三代目の方が、コンサルティング事業を立ち上げました。
ですが、ホームページやブログは2年前から更新が止まっており、活動が停滞している印象です。

この方は元々、大手コンサルファームで20年近く勤めていたエリート。
しかし、家業に戻ってからの第二創業はうまくいっていないように見えます。


「エリート」の価値観が足かせになることも

考えられる理由のひとつが、自分の価値観をそのまま新規事業に投影してしまうことです。

家業は単価が安く、地味な業界。
そこに物足りなさを感じたのか、前職のスキルを活かして高単価なコンサル事業を急に立ち上げたのでは、と想像しています。


自分も似た失敗をしてきた

実は僕も似たような失敗を過去に経験しています。
(ちなみにその方は同年代ですが、私は31歳の時に家業に戻っており、この手の失敗に関してはベテランです…笑)

多くの経営者がやってしまう失敗。それは、既存事業の社員を新規事業にそのまま使おうとすることです。


人材の「畑違い問題」

例えば、茜丸で働く社員は以下のような特性を持っています。

  • 暑い中でも真面目に働ける

  • 責任感と誠実さ

  • PCスキルは必要最低限

一方で、コンサルティング事業では…

  • 会計や生産管理の知識

  • プレゼン・分析スキル

  • メンタルの強さやスピード感

など、まったく異なる資質が求められます。

つまり、既存社員をそのまま引っ張っても適応できないし、軋轢も生じるのです。


給与・評価制度の違いも摩擦を生む

新規事業では高単価な業務が前提となるため、高スキル人材の採用や高い給与設定が求められます。
評価基準も変えなければならず、既存社員との摩擦は避けられません。


社内での新規事業は慎重に検討を

新規事業を社内でやるかどうかを判断する一番のポイントは、

「既存社員が、その事業を回せるか?」

という視点です。

適性があるなら低コストでシナジー効果も期待できる
しかし、全く畑違いならば、むしろ社内での第二創業は非効率です。


僕が「アカネサス」を立ち上げたときの選択

僕がアカネサスを立ち上げた際は、茜丸のリソースを一切使わず、自宅から一人でスタートしました。
メーカー業とコンサル業は、求められる組織も人材も文化も違う。そう考えたからです。

2021年に一人で始めたアカネサスは、今では大阪・阿倍野の事務所でスタッフ10人の組織になりました。


「土壌」が違えば、木も育たない

人材はよく「土壌」に例えられます。

メーカーという土壌にコンサルという異なる木を植えても、栄養が合わずにうまく育たない
だからこそ、新規事業をやるなら、それ専用の“畑”を用意することが大切なのです。


第二創業を成功させる3つのパターン

僕自身、過去にカフェ事業、キッチンカー事業など第二創業を試みましたが、いずれも失敗。

それでもアカネサスは数億円規模にまで成長できたのは、正しい「型」を選んだからだと考えています。

第二創業には、以下の3つのパターンがあります。


1. 商品は同じ、販路が違う

(例:既存商品を通販で売る)

2. 販路は同じ、商品が違う

(例:既存顧客に新しい商品を提案)

3. 商品も販路も全く違う

(例:全く別業界での事業)


1)・2)の場合は、社内リソースを活かしても問題ないケースが多いです。
実際に茜丸では「あんこの通販」を社内で展開しており、こちらは第二創業として成功しています。

しかし、3)の場合は新しい組織・環境で始める覚悟が必要です。
家賃・採用の手間といったコストを乗り越えてでも、別で立ち上げた方が成功確率は高いのです。


最後に:検討中の方へ

実は僕自身、今、大学院進学も視野に入れています。
新しい知見とネットワークを得ることが、次なるビジネスへの土台になると考えているからです。

もし、第二創業を考えている方がいれば、この記事の視点を一度持ってみてください。
成功率を高めるためのヒントになると思います。

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