こんにちは、北條です。
前回のメルマガでは2代目経営者が失敗するあるあるのケースについてお伝えしました。
食品メーカーでは家族経営のケースがとても多く子供に事業を譲るケースがとても多いですよね。
そんな中、うまくいって大きくなった会社にいきなりご子息・ご息女を後継者候補として入れると悪影響が多発します。
-創業当初の熱意や仕事に対する思いが引き継がれない
-ベンチャー的なマインドに乏しく、外部環境に適用した新しい事業立ち上げができず、衰退の一途
-大人数をまとめられるチームマネジメント力がつかない
-リテラシーが大きく違うため社員を馬鹿にする言動を取り社内で浮いてしまう
-会社が面白くないと感じてしまい、JCなど社外活動に注力しすぎてしまう
..などなど、いろいろな問題があります。
2代目、3代目と末長く会社を良い状態を保つためには経営者としてのそれなりのスキルと経験
そして、情熱が必要です。
そこでおすすめなのが、第2創業を行いその業務を後継者に任せてみることです。
第二創業とは、今ある会社で培った知識を使って異なる会社を立ち上げることです。
例えば僕の場合、実家は大阪の中小規模食品メーカーでありありがたいことに営業利益1億、従業員50人程度の安定した会社になってきています。
でも今僕は「株式会社茜丸マーケティングLABO.」にて食品メーカーの補助金申請支援や売上アップに貢献する事業を立ち上げています。
「茜丸で働いていれば十分じゃないんですか?」
そう思われる方もきっと多いと思います。
でも、後継者として事業、人生両面で成長するには全く新しい分野で事業を立ち上げることが必要と考えました。
僕は四代目なりますが三代目の父親が2006年当初、22億の借金を抱え、茜丸を一度倒産させた歴史を見てきたのもあります。
祖父が作り上げた財産と会社を父が受け継いでも、経営をうまくやりくりすることはできませんでした。
生まれた時から家がある程度裕福で自分が継げる仕事もすぐそこにある。
戦時中とは違い安心や安全が保障されていて、生まれた頃にはすでに財産がある状態で育った人にとっては
先代が持っていた熱意を身に纏うことはどうしても難しいです。
そういった意味でも…
小さな会社の状態から、会社を成長させていく経験をすることは数多くの学びと経験を知ることにつながりました。
それ以外にも、メリットは多くありました。
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時代にあったビジネスを作れる
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すでに最近のメルマガでお伝えしてきましたが..
僕の家業である「茜丸」の創業者の祖父は当時の戦時中において、
自分が生きていくために最良の選択は何かを考え、砂糖を使ったビジネスに手をつけました。
時代や環境は刻々と変化を続けていて時代にあったビジネスを始めることが生き残るために必要。
という祖父のメッセージがこの行動に隠されていると僕は思います。
創業者が築いた「茜丸」の財産をそのまま受け継ぎ、今も2世、3世にわたって同じ仕事を繰り返すことも確かに一つの生き方ではあります。
ただ、創業者の祖父が今生きていたら、今の時代で1番利益が出る仕事を選んでいたはずです。
祖父の北条勝義は、静岡県清水市で生まれ、三男坊であったため家や土地を引き継げませんでした。
逆にこれが幸運だったのです。
静岡の田舎に縛られず大阪という都会に出て製餡に関する知識を身につけました。
その後大阪で個人事業として独立しましたが、おそらく転機が終戦直後に起こったはずです。
肺炎にかかり聴力を完全に失ってしまったのです。
中途失聴者ですので、聾者ではありませんが逆に静寂の世界で孫である私とも紙での会話しかしたことがありません。
気性が元々短い上にイライラすることも多かったでしょう。
私にとってとても恐ろしい祖父でしたが、逆にそれをバネに成功したと聞いています。
耳が聞こえないため集中力と記憶力に優れ、電話番号などもほとんど暗記していたようです。
令和の今に生きていたとしたらおそらく、あんこやどら焼きではなく、ITに関わる事業だったかもしれませんし
もしかしたら手っ取り早くお金になりそうな不動産で起業していた気がします。
私は、その遺志を受け継いで、今の時代にあったビジネスを始めてみたいという気持ちがありました。
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自分の経験をもとに誰かの力になることができるビジネス
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僕の場合は、家業の茜丸を借金22億から再建させた際のネット通販や補助金の経験がありました。
それを同業の方に還元していくことはできないかと考えたのです。
もしかするとあなたであれば、また別の知識や経験があるかもしれません。
そしてそれは、同業者にとって喉から手が出るほど欲しい情報かもしれませんし、
他の業界に持っていったら重宝されるようなスキルや経験かもしれません。
今の時代で感謝され、お金をいただけるビジネスの1つは、こういった知識や経験を伝えて、
お客様の問題を解決するビジネスだと思っています。
このように、新しいビジネスを起こすというのは経営者としての経験を作る上でなく、
今後の時代を生き抜くためにも必要なスキルと経験を手にすることができます。
もしこの機会にピンときて新しいビジネスに挑戦される、
もしくは、新しいビジネスをご子息に任せてみるといったお考えになっていただけたらとても嬉しく思います。
思わぬ売り上げアップにも繋がるかもしれませんね。
次回は第2創業を始める際のコツをお伝えしてみます。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
北條 竜太郎
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