2024.01.12

【事業承継】先代の理念受け継いでいますか?

こんにちは、北條です。

今日からは少しテーマを変えてメルマガをお送りします。
あなたは今、食品の仕事をどんな想いでされているでしょうか。
今の食品メーカーは、2代目、3代目の方が多いです。
多くの食品会社の創業は、第2次世界大戦以前〜戦後の復興に合わせて起こっていることが多く、
近年で「食品会社」を起業したという人はレアケースだと思います。
つまり、今の現役世代は”創業者”ではなく何代か後のケースが多いでしょう。
今日は創業者の理念の承継についてのテーマです。

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継承 vs 承継
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「次の代に引き継ぐ」
という意味合いで使う言葉として日本には2つの言葉があります。
それが、「継承」と「承継」です。
あなたはこの2つの言葉の違いがわかりますでしょうか?
「継承」とは、一般的に財産などを受け継ぐことです。
会社自体を受け渡したり会社が蓄積してきた財を受け継ぐことを指すでしょう。

では、似た言葉で「承継」という言葉は何を指すのか?
「承継」は、理念的なもの、形がないものを受け継ぐことを指すようです。
そして現在の多くの会社において、「継承」はできてるけど「承継」ができてないケースが多いと僕は思っています。

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茜丸の事例
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うちも最近、先代の遺志を見返しました。
食品メーカー「茜丸」は昭和15年創業で父が20代に起業した会社です。
昭和15年がどういう時代かというと、日中戦争が始まり日本でいろいろな物資が不足し始めてた時代です。
当時砂糖が非常に貴重で基本的には政府からの配給制の時代でした。

が….
正規ルートでない販売方法も当時は一般的によくある話でした。 (俗にいう闇市)
そこで祖父は砂糖の販売に目をつけて売上を伸ばしたのです。
そこから太平洋戦争でかなり物資が減ることになり、一気にビジネスが軌道に乗り出しました。
きっとほとんどの会社の創業者がこんな感じで、
創業した理由
=その時代で1番お金になる仕事だったから
=生きるために必死だったから
なのかなと思います。

ビジネスが軌道に乗り出したあとは社会貢献的な理念を掲げて会社を成長させたことと思いますが、
でも、当時はいい暮らしをするため、ご飯を食べるために創業を決めたところがほとんどです。
つまり、もし創業者が今の時代に生まれていたら食品業界は選ばなかったような人が多いのかもしれません。
今であれば、
IT系が儲かる
AI系が儲かる
ということでそういった仕事に人は集まります。

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「先代の理念を承継する」
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事業「承継」というのは本来、創業者が持っていた心を引き継ぐことです。
でも残念ながら、ほとんどの会社で行われてるのは、事業「継承」です。

つまり、
父が和菓子屋だから和菓子を作ってる
父が水産の仕事してたから、水産会社をやってる
父が鰹節屋だったから、鰹節作ってる…などそういうケースが圧倒的です。
時代ごとに良いものは変わっていきます。

うちのケースの場合、祖父が今の時代に生きていたら、あんこ屋で起業しようと思うのではなく、
先代から受け継いだ財をもって儲けるために、生きるために今、生きるのに最適なビジネスを見つけるでしょう。

今日のメルマガでお伝えしたいのはこの視点です。
もしあなたの持っているビジネスが…

現代においてあまり利益と売上を上げることができていない状況なのであれば
先代の当時の意志を承継し、“今の時代で儲かる” ビジネスを展開することも一つの手かもしれません。
本来、創業者の心を受け継ぐということは、生きるために売上・利益を作るという強い心を受け継ぐことかなと思っています。
この話に関連して、「承継」ができていない最近の事例を1つお伝えしたいと思います。
あなた自身の今後のあり方やお子さん、お孫さんに事業を繋いでいきたいのであれば非常に大事な内容になりますので、ぜひ次回もご覧くださいね。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

北條 竜太郎

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