2023.10.30

【人手不足】海外で生産する選択肢

こんにちは、北條です。

これからは“人手不足”にフォーカスして対策法をお送りしていきます。

まずは1つ目の人手不足対策、

『海外生産を利用する』

についてお伝えしてきます。

海外で生産することは人手不足対策に対してとっても良い影響をもたらすと
過去お伝えしてきました。

でも、まず最初に一点お伝えしたいことがあります。
それは、すべての業界において海外生産への移行を推奨しているわけではありません。

うちでは国内の食品工場建設支援を行なっているので補足させていただきますが、
海外へ行くべきか、日本で作るべきかは業界によっても異なってきますので
業界の将来性によって変わってくるところがあります。
つまり、すべての企業が海外工場を作った方が良いと伝えたいわけでは無いんですね。

例えば茜丸の方でも、工場の老朽化が目立ってきて建て替えを検討したりしますが将来性を考えると、悩むことも多いです。
食品工場の減価償却は、最長で38年と言われています。
つまり、建設するなら、向こう38年は使う前提で作らなきゃいけないわけです。

例えば、日本で作る必要性が高いこのような商品

・付加価値が高くて、、
 1個あたり最低でも数千円以上の商品

・フレッシュなもので、
 作ってすぐ配送が必要な商品

・1次生産品で日本国内で生産されてこそ価値があるもの。
(たとえば、あまおうのいちごや、大間のまぐろ、和牛など・・・)

については、まだまだ国内生産で残ると思います。
でも、うちの業界:どら焼きは普通の「加工食品」です。
「どら焼き」や「ケーキ」といった機械製造が可能なものは相当程度の割合が海外生産に移行していくと考えています。

なぜなら、、
人手不足が加速する日本で生産する意義が無くなってきているからです。

例えば、茜丸ではMASDACという機械メーカーの設備を導入してどらやきを製造しています。
つまり、MASDACのトンネルオーブンを導入すればレシピの指導を受けることができて、高品質な原材料を入手すれば日本と同じ品質のどらやきを
海外のどこでも製造ができるということです。

実際私は、ベトナム・マレーシアで製造に協力してくれる日本人経営のメーカーを
二社確保していまして、近い将来、どら焼きの海外生産も検討しています。

補助金で言うと..
ものづくり補助金のグローバル型があり、海外への直接投資も1,500万円補助されます。

茜丸マーケティングLABO.社では、2023年秋~2024年夏にかけて、
約2,800万円のシステム投資を予定しているので現在は余裕ないのですが、
その次のステップとして、海外への直接投資も検討しています。

日本の人間なので、このようなことをお伝えするのは抵抗がありますが、
原価が上がり、人手不足で賃金も上げざるを得なくなり、さらには海外拠点の日本食品の工場のレベルアップが著しいなか、
利益が取れなくなった時に備えて海外という選択肢も視野に入れておくべきだと思っています。

ちなみに、私の尊敬する友人である、マレーシアの「ふぁん・じゃぱん」五木田社長は
made in Japan から、made by Japanへ今後変わると常々仰っていますが私も全く同感です。

もう1つ、将来的に海外生産を視野に入れた方が良い理由をお伝えします。
そもそもなぜ我々の業界は人手不足に悩まされてしまっているのか、、
それは残念ながら日本の食品工場スタッフは不人気の職種になってしまっているからです、、

世間的に人手不足と言われてはいますが、結局のところIT系など人気職種には人が群がります。
大手や有名会社に人が集まり、地方勤務が多い食品工場は、賃金も高くないのが原因で人が集まらない状態になっています。

ここ数年ですと外国人の研修生が日本に来て働く姿も見えていますよね。
ベトナムなどの東南アジアの若い子達が日本に稼ぎに来て家族に仕送りをしている
ケースが多いです。
今では都内、地方含めて外国人がコンビニバイトをしている姿もよく見るようになりました。

でも、今後そのような子達も減っていく可能性があります。
日本の通貨の価値が年々下がっているからです。。
そう考えると、、海外生産の選択肢は
今後視野に入れておくべき選択肢ではないかと考えています。
海外で生産する利点としては、

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人件費が安いだけでなく、
人が大量に確保できる
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現状は、人件費がとても安いです。
ただ、このままですと海外でも人件費がじわじわ上がっていき、
20-30年後には、日本くらいまで上がる可能性があります。

それでも、人が多いのが魅力です。
日本だとある程度の時給で求人を出しても一向に人がこないですが、
海外だと、職を探している人口が多いので出せば人が来るので労働力に悩むことはありません。

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原材料費も
40%〜50%カットできる
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例えば、
砂糖が国内では、kgあたり190円前後であるのに対して、
マレーシアやベトナムでは、1kgあたり130円くらいです。
乳製品もニュージーランドの製品が日本の6割くらいの価格で入手可能です。
日本では原価高騰が騒がれてますが、海外ではそのようなことはありません。

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生産クオリティが上がっており、
安くて良いものが大量生産できる
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過去のメルマガでもお伝えしましたが、これまでアジアで作られた食品というと

・クオリティが低かったり

・味に違和感があったり

そういった問題がありました。

ですが、昨今のアジアでは普通に美味しい、クオリティが高いものが出来上がります。
これは日本などの質が高い食品を作れる技術を持っている国で学んだ人が増えたことや、
あとは、海外に進出した日本企業が、生産技術を海外に
持って行ったことが挙げられます。

つまり、ある程度、質の材料が集められて、ある程度、良い機械を使って日本と同じ工程で作り上げれば同じようなクオリティの商品は出来上がります。

でも、、
「良さはわかるけど、 海外で作った商品を 日本に持ってくるのは抵抗がある…」

「お客さんにも、 日本製じゃないと嫌がる人が多いし…」

「海外にいきなり工場を作るのは 抵抗がある…」

きっとそのような方も多いのではないかと思います。

そこで次回、海外で生産を取り入れて業績をアップさせた会社さんの事例があるのでご紹介させていただきます。

本日もありがとうございました。

北條 竜太郎

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