2024.01.12

【採用】新卒でも中途でもないおすすめ人材

こんにちは、北條です。

前回のメルマガでは規模が小さい中小企業にとって新卒採用が難しい理由についてお伝えしました。

・新卒採用は激戦で、
・同期の存在が必要不可欠で
・成長するまでに4000万くらいの投資が必要になる

という点で資本力が大企業に比べて少ない中小企業では、新卒採用はとっても難しい選択です。
もちろん茜丸でも、茜丸マーケティングLABO.においても新卒採用は行っていません。
またその一方で中途採用にも難しい面があるとお話ししました。

中途市場では、

・能力が低いから転職を繰り返す人
・能力が高くて上昇志向が強いから転職する人

この2極化が進んでいますが後者を採用する場合、それなりの高額な給料が必要になります。
かといって会社全体を見通す意識がない方も多く他部署との軋轢を生んだりすることもある人も多いのが現実です。
そこで本日は食品メーカー茜丸、茜丸マーケティングLABO.において僕が行っている採用の成功事例をお伝えできればと思います。
実は、あるタイミングから弊社ではとある層の人材の採用に力を入れてきました。
これがとっても成功しており能力が高い優秀な社員に効率的に応募していただけるようになりました。
では、どんな層をターゲットにしているのか?

それが、、「シニア層」です。
シニア層とは定年退職後の60〜65歳くらいの層です。
弊社では、62歳、70歳、59歳などさまざまなシニア層の人を採用しています。
シニア層の何が素晴らしいかというと..
経験が豊富で専門性が高く、年齢が低い世代よりも能力が高い方がたくさんいる点です。
シニア層は、それまで大きな企業や有名企業で囲われていた優秀な人材が労働市場に出てくるチャンスです。
定年までに培った経験をそのまま活かせる仕事に配属できれば、とても高い能力を発揮してくださいます。
また、若い世代のように甘えることもなく、プロ意識を持って仕事に取り組んでくれる人が多く、
尚且つ定年後なので現役世代よりも高額な給料を支払わなくても良いです。
もちろん能力に応じた報酬はお支払いしますが同じような能力の現役世代を中途で採ろうと思ったらもっともっと高額な報酬を支払う必要があります。
でも、シニア層であれば、そういった心配はありません。
現場仕事は向いてませんが職種によってはシニア採用を検討すると良いと思います。
そして、今の60代って想像以上に若いです。
まだまだ働けるけど、退職になったような活気のある層も多く存在しています。
ただ、個人的に色々経験してきて、シニア採用に注意が必要な点もいくつかあります。

採用の際には、
以下の点は必ずチェックしてみてください。
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1. 試用期間は設けた方が良い
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すでにお気づきかもですが年齢を重ねているということは考え方が偉そう・上から目線になっているケースがあります。

「使えるんだったら使ってもらっていいよ」
「暇だから来ました」
「自分のやり方でやりたいようにやるけどね」

こんなスタンスの方もいるのは事実です。
別の例だとその人が属していた会社だからこそ上のポジションで活躍できていたケースもあります。
例えば、以前採用した方で、年商100億の中堅食品メーカーの取締工場長をしていた人を採用しました。
ただ、彼は仕事ができませんでした..

どういうことかというと、その会社にいた時に周りがお膳立てをしてくれていて
【役職が高いけど、仕事ができない人】だったのです。
これは中途でも言えることですが、「役職・肩書」が全てではないので試用期間でおかしなところがないか確認が必要です。
試用期間は2週間でも数ヶ月でも良いです。
お互いのメリットのためにも本採用の前にミスマッチを減らしてみてください。

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2. PCスキルをチェックする
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上記試用期間の際でも良いですが、PCスキルがしっかりできるかは確認してください。
本人が「PCはできます」と言っていても実際はひどいことがあります。
「数字の入力」レベルができるだけでPCができますと仰っていることもあるので…
実際に確かめてみてください。
イメージで言うと見る人を意識して書類をゼロから作れるかです。

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3. 年齢が上であればあるほど、
能力の差が開いてくる
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60代の周辺ならまだしも70を超えてくると、能力に個人差が出てきます。
言い方が悪いですが、少しぼけが入ってしまって仕事がとても遅い方もいらっしゃいました。
なので、適性検査は必ず行うべきです。
弊社では面接でどんなに「良い」「素晴らしい」という評価でも適性検査を行っています。
そして少し働いてみて、管理職が「使いこなせない人材」 (指導できない人材) であると感じたら、
本採用は見送るのがベストですね。

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4. 転職経験がない人も
危険度が高い
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あと、新卒から定年までずっと同じ会社だった人は少し危険な可能性があります。
危険というのは、人格に問題があるとかではなくて、「異文化」に対する理解ができないケースが多いです。
新卒から定年まで恵まれた環境で働いてきた人は中小企業に来た時に
「こんなレベル低いのですか?」と
失礼なことをポロッと言ってしまったり、
「これ手作業なんですか?」と
これまで恵まれた環境で行えていたことが出来ないことに文句を言ってしまうことがあります。
転職回数が多い方も問題ですが、1-2回はしている方が安全ですね。

以上、シニア採用の注意点でした。
シニアに関わらず採用で大事なのは慎重になることです。
どうしても急ぎで人が必要だと細かい違和感を無視して採用してしまったりします。
でも、その違和感は必ず的中します。
なぜならば面接は自分の良いところを最大限見せるシーンだからです。
その面接で感じる違和感は気のせいではない可能性が高い、というのが私の経験です。
手間がかかっても、試用期間などで
必ず人柄と能力をチェックしましょう。

本日も最後までご覧いただき
ありがとうございました。

北條 竜太郎

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