こんにちは。
アカネサス代表の北條です。
今回で「売上・利益構造シリーズ」は第3回。
シリーズの締めくくりとして、企業の構造の強さを決める本質について考えていきます。
今日のテーマは、次の一行に集約されます。
「利益率 × 総資産回転率」こそが、構造の強さを決める。
第1回では、
売上や利益を“額”で見る時代は終わり、
“率”で見る時代へ移行している
という話をしました。
そして第2回では、
「gあたりの粗利」を設計できなければ、
価格の主導権は持てない
という点を掘り下げました。
今回は、その総仕上げです。
同じ利益率10%の会社でも、
軽やかに動ける会社
鈍くて動けない会社
があります。
この違いを生むのが、
総資産回転率
です。
総資産回転率とは、
1年間に資産が何回売上として回ったか
を示す指標です。
もし資産に対して売上が少なければ、
会社は重い状態にあります。
逆に、
少ない資産で売上を回している会社は
軽い状態です。
利益率が高いだけでは、
会社は強くなりません。
本当に重要なのは、
利益率 × 総資産回転率
です。
これは言い換えると、
利益率 = 経営の筋力
資産回転率 = 経営の機動力
という関係です。
つまり、
筋肉 × 機動力
が企業の構造を決めます。
この組み合わせで、企業は大きく3つに分かれます。
① 利益率が高く、資産回転率も高い
→ 収益構造が強く、柔軟で強靭
② 利益率が高いが、資産が重い
→ 回らない。投資負債で沈む
③ 利益率が低く、資産回転率も低い
→ 事実上、衰退していく構造
資産とは、単なる設備ではありません。
工場
機械設備
原材料
在庫
冷凍庫
空きスペース
こうしたすべてを含みます。
動かない資産が増えるほど、
会社は重くなる
そして、
自由を失っていく
のです。
大企業は資産が重くても回せます。
なぜなら、
人材
資金
市場
すべてが大きいからです。
しかし中小企業にとって、
資産の重さは致命傷
になります。
だからこそ必要なのは、
利益率で筋肉をつけ、
資産回転率で軽さを保つ。
この設計です。
利益率は、
売れたときにいくら残るか
を示します。
総資産回転率は、
売るまでに何を抱えているか
を示します。
この2つの掛け算でしか、
生き残る構造
は作れません。
利益率の高さだけで語られる経営論には、
そろそろ終止符を打つべきでしょう。
本当に残る会社は、
軽くて強い構造
を持っています。
この3回のシリーズで、
私は繰り返し伝えてきました。
利益率とは、構造そのもの
であるということです。
売上や利益は“額”ではなく“率”で見る
粗利は1個ではなく“gあたり”で設計する
利益率 × 総資産回転率が会社の強さを決める
そして最後に、
もう一つ大切なことを付け加えたいと思います。
設備の本質は、商品設計です。
どんなに最新設備を導入しても、
「安くしか売れない商品」を
大量生産している限り、
その設備は会社を重くするだけです。
とてもシンプルに言えば、
高く売れる原材料を使えるか。
これが利益率の第一歩です。
良い商品は、利益率が高い。
利益率が高ければ、
無理な量産
過剰な設備
不要な投資
は必要なくなります。
つまり、
会社は軽くなる。
「何を使って、どう売るか」
構造は、そこからしか変わりません。
このシリーズが、
構造を設計する入口になれば嬉しく思います。
── 北條竜太郎
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