2026.04.13

「人が来ない」のではない。来たくなる設計をしていないだけだ

こんにちは。
アカネサス代表の北條です。

今週は、「採用や人事」に関する構造について考えていきます。

第1回となる今回は、次のテーマです。

「人が辞める」のは、人が悪いからではない。
構造がそうさせている。

──人手不足は“構造”の問題である


「人が集まらない」「人がすぐ辞める」

食品メーカーの現場では、

  • 人が集まらない

  • 人がすぐ辞める

といった悩みが、日常的に語られています。

しかし私は、この問題を
単なる人材の問題とは考えていません。

実はこの問題、
以前お話しした

  • 利益率

  • gあたりの粗利

の話と密接に関係しています。

一見すると、
まったく別のテーマのように見えるかもしれません。

しかし現場を見ていくと、
両者ははっきりとつながっています。


利益率が低い工場ほど、環境が悪くなる

利益率が低い工場ほど、
働く環境が悪い。

これは印象論ではなく、
構造としてそうなります。

なぜなら、

gあたりの粗利が取れない構造では、
職場に投資する余力がないからです。

利益率が低ければ、

  • 空調

  • 休憩スペース

  • 人材育成

  • 制服

  • 昇給制度

こうしたものは
真っ先に削られます。

つまり、

辞めたくなる職場は、構造としてそう設計されている

ということです。


「人が来ない」のではない

私はこう考えています。

人が来ないのではない。
来たくなる構造を持っていないだけだ。

よく現場では、

  • 給料が安いから

  • 若者が働かないから

といった説明がされます。

しかしその前に、
考えるべきことがあります。

この会社は、1人あたりにどれだけ投資できる構造なのか?

という点です。


大きな工場ほど、実は低粗利構造になりやすい

利益額が大きくても、
工場の規模が大きくても、

生産性には限界があります。

むしろ実際には、

規模が大きい工場ほど
売上を稼ぐために低粗利構造が常態化している

ケースも少なくありません。

「大きな工場だから人が辞めない」

というのは幻想です。

むしろ問題は、

多くの人を低粗利で回すしかない構造

になっていることです。


人が辞める理由は案外シンプル

利益率が低ければ、
1人にかけられる予算は限られます。

その結果、

  • 空調が弱い

  • 制服が自腹

  • 休憩室が暑い(または汚い)

  • 新人に声をかける人がいない

  • 社員とパートの間に壁がある

  • 昼食がとりにくい

  • シフトの自由がない

といった状況が生まれます。

つまり、

人が辞める理由は「人」ではなく「空間」にある。

のです。


人材論の前に「空間」を見よ

最近は

  • 人材マネジメント

  • Z世代論

などが盛んに語られます。

しかしその前に、
まず問うべきことがあります。

この職場は、いたくなる空間か?

という問いです。


人手不足の本質

結局のところ、

  • 環境が悪い

  • 給料が低い

これが人手不足の本質です。

さらに言えば、

利益率が低い

環境に投資できない

人が辞める

という構造が存在します。

この循環が変わらない限り、

採用しても定着せず、
何人採っても

すり減っていく構造

になります。


結論

もう一度言います。

「人が来ない」のではありません。

人が“いたくなる設計”をしていないだけなのです。


次回予告

次回は、

「辞める理由」のほとんどは構造の中にある

というテーマでお届けします。

人が辞める理由の多くは、
個人ではなく組織の設計にあります。

その構造について、
もう少し掘り下げていきます。


── 北條竜太郎

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