こんにちは。
アカネサス代表の北條です。
来期の資金繰り、人材採用、新規事業──
経営者の頭の中は、常に「未来の不安」で満たされています。
私自身も、倒産を経験した後、何年ものあいだ
「また資金が尽きるのではないか」
という恐怖を抱え続けていました。
しかし今なら、はっきりと言えます。
その不安の多くは、“未来”から来ているわけではありません。
ここで少し、
人間の認知の仕組みについて触れてみます。
実は──
未来の不安は、未来そのものが原因ではない
多くの場合、それは
**過去の経験や記憶が投影された“未来のシナリオ”**です。
人は新しい出来事に直面すると、
無意識に過去の似た状況を探し
その記憶をもとに未来を予測します
例えば、
過去に失敗した経験が多い人は
→「また失敗するのではないか」と感じる
過去に強く叱責された経験がある人は
→「また同じことが起きる」と身構える
つまり、
未来はゼロから考えられているのではなく、
過去の材料で“再構成”されている
のです。
2007年、私は22億円の負債を抱え、
会社を倒産状態から再建することになりました。
その後、売上が伸びても、現金が積み上がっても、
頭の中では常に、
「また同じことが起きるのではないか」
という声が繰り返されていました。
これは現実ではなく、
過去の記憶がつくり出した“思考のクセ”
だったのです。
経営者は、
誰よりも未来を語る立場でありながら
誰よりも過去に縛られやすい存在です
もし、
不安=未来の事実
だと誤認してしまえば、
意思決定は萎縮し
チャンスを逃し
行動が止まる
という状態に陥ります。
だからこそ重要なのは、
不安の正体を見抜くこと
です。
一度、以下を試してみてください。
来期に向けて、最も大きな不安を1つ書き出す
その横に、こう書き添える
「この不安は、過去のどの経験から来ているか?」
「資金ショートが怖い」
→ 過去に入金遅延で資金繰りが崩れた経験
「採用が怖い」
→ 採った社員がすぐ辞めた経験
こうして整理すると、
その不安は未来の事実ではなく、
過去の影であることに気づけます。
次回は、
「脳は不安を増幅させる──意思決定を歪めるネガティブ回路」
について掘り下げます。
私自身、長いあいだ
「不安=未来の現実」
だと信じていました。
しかし今は、不安は
“過去の影”にすぎない
と理解しています。
だからこそ、
影を見抜く力こそが、経営者の未来を守る武器になる
そう確信しています。
── 北條竜太郎
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