こんにちは、北條です。
マーケティングや経営を学んでいると、
「経営戦略は軍事戦略と同じだな」と感じる場面が多くあります。
実際、「戦略」という概念自体が、
軍事の世界から始まったものであり、
往年の経営コンサルタント・小林信三氏も、
経営戦略は軍事との比較から発展してきたと述べています。
そこで今回は、軍隊の「陸・海・空軍」の視点から、営業戦略を考えるというテーマでお話しします。
事業がうまく伸びない企業の多くは、
この「陸・海・空」のいずれかの戦略に偏ってしまっているケースが多いです。
御社が今、どの戦略に偏っていて、何が不足しているか?
ぜひ確認しながら読み進めてみてください。
陸軍的戦略は、まさに“泥臭い”営業スタイル。
飛び込み営業
テレアポ
問屋やバイヤーへのルート営業
人手と時間をかけて、じっくり関係を築いていく戦略です。
これは、食品メーカーをはじめとした多くの伝統的な企業が昔から取り組んできた手法ですね。
海軍的戦略は、「イージス艦」のように広域へリーチする戦略です。
Webマーケティング
ECサイト・通販
DM(紙媒体など)
などを駆使して、物理的に接点のない顧客にもアプローチするのが特徴です。
最近はこの海軍戦略を重視している企業も増えており、
商圏拡大や新規獲得の強力な手段として活用されています。
多くの企業は「陸軍型」か「海軍型」に偏りがちです。
たとえば:
陸軍型:人の力は強いけど、ネットを活用していない
海軍型:WEBには強いけど、対面営業のノウハウがない
両者をバランス良く掛け合わせることが、持続可能な成長には不可欠です。
海軍戦略を活用していると、想定外の問い合わせが来ることがあります。
例えば、私たち茜丸では、ある時「醤油メーカー」から問い合わせが来ました。
なぜあんこメーカーに?
実は、総菜屋さんに醤油を卸していたその会社が、総菜の新商品として和スイーツを考えており、
そこから間接的に私たちに繋がったのです。
こうした“思いがけないご縁”が生まれるのも、海軍的戦略の魅力です。
最後に、「空軍型戦略」についてお話しします。
これはズバリ、「アライアンス(提携)戦略」です。
例えば私たち茜丸では、製菓機械メーカーと提携をしています。
私たちから:機械が必要そうなお客さんを紹介
向こうから:あんこが必要そうなお客さんを紹介
このような相互紹介による戦略的連携が、空軍型アプローチです。
空軍型戦略は、高度な判断や信頼関係が必要になるため、
社長や経営幹部が中心となって取り組むことが多いです。
ある程度会社が成長してきた段階で、自然と重要になってくる領域ともいえます。
今日お伝えした3つの戦略:
陸軍的戦略:マンパワーによる泥臭い営業
海軍的戦略:広域・非対面のマーケティング展開
空軍的戦略:アライアンスによる相互支援・ネットワーク構築
これらはどれか一つに偏ってはいけないものです。
バランス良く掛け合わせることで、経営はより安定し、成長していきます。
御社の現在の戦略バランスをぜひ一度見直してみてください。
それでは、また。
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