2025.09.12

「世界物価ランキング」から見る日本市場の危機と対策

こんにちは、北條です。

突然ですが、次のうち、どちらが正しいと感じますか?

  • 「日本の物価は世界的に見て高い」

  • 「日本の物価は世界的に見て安い」

多くの社長さんとお話をしていると、今でも「日本の物価は高い」というイメージを持たれている方が非常に多いです。

確かに90年代を振り返ると、

  • アメリカの物価は安い

  • 日本の物価は高い

という印象が強く、当時は世界的にも“物価が高い国”として知られていました。

そして今でも、国内に住んでいれば、物価が「安い」と感じることはあまりないかもしれません。

しかし、世界的に見れば今の日本は“物価の安い国”になりつつあるという、驚きのデータがあります。

今回はその実態と、これから取るべき対策についてお伝えしていきます。


データが示す現実:日本の物価は“安い”

人事系コンサル会社「マーサージャパン」が、世界各国の駐在員の生活コストをランキング化したデータがあります。

このランキングを見ると、2014年時点では東京・大阪ともにトップクラスの物価水準でしたが、2024年には大きく順位を下げています。

  • 東京:7位 → 49位

  • 大阪:11位 → 146位

なんと、台北(台湾)よりも大阪の方が物価が安いという結果です。


身近な価格の変化から見える違い

最近、台湾の有名店・鼎泰豊(ディンタイフォン)の大阪店舗と台湾本店の価格が、ほぼ同じくらいになっているという話を耳にしました。

「日本よりも物価が安い国」という印象を持っていた台湾と価格が並ぶとは、少し驚きですよね。

さらに、私が毎年訪れるバンコク(タイ)でも、物価の高騰が続いています。

  • 牛串が3,000円を超える

  • 普通のレストランで4,000円かかる

など、日本と比較しても決して安くはありません。


これは円安のせい…だけではない

「円安の影響で物価が安く感じるのでは?」という疑問もあると思います。

もちろん、為替の影響は無視できません。

ただし、円の価値が約2/3になった一方で、物価水準そのものは香港やバンコクなどで数倍に上がっています。

つまり、円安だけでは説明がつかないレベルで、各国の物価が上昇しているというのが実態です。


食品業界に忍び寄る“高コスト・低収益”の構造

ご存知の通り、日本の食料自給率は非常に低く、多くの原材料を輸入に頼っています。

このような状況下で、世界の物価が上昇し続けると、輸入コストは上がり続ける。

その一方で、国内市場では「高く売れない」ため、利益を出すのが難しくなってきます。

まさに、

高く仕入れて、安く売るという、ビジネスとしては最も避けたい構図に陥ってしまうのです。


これからの時代の生存戦略とは?

とはいえ、これは決して悲観的な話ばかりではありません。

この状況を乗り越えるために、私が考える2つの生存戦略をご紹介します。


大前提:輸出事業へシフトする

まずは、「世界市場」に目を向けることが前提になります。

世界の物価が高くなっているということは、日本から見れば**“高く売れる市場”が増えている**ということ。

国内市場が縮小していく中で、輸出に目を向けることは、これからの時代において極めて重要だと考えています。

ただし、ここには注意点もあります。


戦略1:海外で生産する体制をつくる

日本国内での生産は、人手不足やコスト高の課題があります。

そのため、「同じ品質の商品をより安く、より大量に作る」ためには、海外生産を活用するのがおすすめです。

実際、タイでデザートを生産している「十勝サンフラワー」という会社があります。

この会社は日本の大手コンビニにも商品を卸しており、日本の品質を保ちながら、コストを抑えた海外生産を実現しています。

タイやインドネシアのような国では、まだまだ労働力が豊富です。これらの地域をうまく活用することで、大量生産の体制が構築できます。


戦略2:付加価値を高めて、日本で生産

一方で、日本でしか生産できない価値ある商品を作る、というアプローチもあります。

代表的なのは、

  • あまおう(いちご)

  • お米

  • 日本酒

  • 高品質な果物など

日本ならではの価値がある商品は、“高付加価値品”として海外で高く売ることができます。

つまり、「安く作って、高く売る」という商売の原理を実現するためには、付加価値戦略×輸出が非常に有効なのです。


最後に:今こそ、海外市場へ一歩踏み出すとき

今後、日本国内だけでのビジネス展開は、ますます厳しくなっていくでしょう。

だからこそ、今このタイミングで「海外市場」への挑戦を始めてみませんか?


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おわりに

今後、ビジネスの明暗を分けるのは「視点の違い」だと思っています。

国内だけを見るのではなく、世界という視野を持つことが、今後の成長への鍵です。

少しでも興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

それではまた。

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