こんにちは。
アカネサス代表の北條です。
今週は「地方」に関する構造について、3回に分けて考えていきます。
第2回となる今回は、
構造疲労した地方産業をどう再設計するか?
というテーマでお話しします。
地方の食品工場や中小製造業を見ていると、
「これは再起不能ではないか」
と感じる瞬間があります。
それは、次のような構造疲労が同時に起きているときです。
工場長が60代で、後継がいない
ベテラン職人が辞めたら、生産ラインが止まる
地元高校や専門学校が機能していない
若者が来ない、いても続かない
設備は老朽化し、誰も直せない
取引は価格競争に巻き込まれている
つまり──
人も設備も関係も、
継承も投資も設計も、
すべてが「限界」に近づいている状態です。
実際の現場では、次のような状況も珍しくありません。
ある食品企業では、
蒸気配管を調整できる人が1人しかいない
殺菌機の設定を変更できるのは「前の技術課長」だけ
年に1度しか来られない外注職人がいなければ仕上げができない
こうした状態は、
属人依存
が極限まで積み重なった現場です。
つまり、
1人が辞めたら終わる工場
になっている。
こうした構造疲労は、地方の多くの現場で起きています。
この問題は感覚的なものではありません。
数字でも明らかになっています。
従業員50人以下の食品企業の
60%以上が後継者不在(帝国データバンク)
30〜40代社員が1人もいない工場も多数存在
つまり、
「今を支えている人」が、そのまま未来を塞ぐ構造
になっているのです。
もう一つ、地方工場でよく見られる問題があります。
それは、
主語が自分ではなくなっている
ということです。
例えば、
取引先が言うからそうする
JAがそう言っているからやる
商社が持ってきた話だから乗る
こうした言葉が当たり前になっている現場では、
企業は
外部の変化に反応するだけの存在
になります。
つまり、
構想がない
設計がない
主体性がない
という、
従属型の経営
が続いてしまうのです。
だから今必要なのは、
主語を取り戻すこと
です。
例えば、次のような問いです。
なぜこの事業をやるのか
どんな設備が必要なのか
どんな販路を描きたいのか
どんな人に働きに来てほしいのか
こうした問いを取り戻さなければ、
構造は変わりません。
必要なのは、
構造レベルでの再設計
です。
地方産業は、
「再起不能」なのではなく
再設計の入口に立っている
のかもしれません。
次回は、
地方で成功している企業は、どこから構造を変えているのか
を見ていきます。
地方の現場でも、
構造を変え始めている企業は確実に存在します。
その共通点を探っていきます。
── 北條竜太郎
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