こんにちは。
アカネサス代表の北條です。
前回は
「未来の不安は未来から来ない」というテーマで、
不安の正体は“過去の影”である
とお伝えしました。
今回はそこから一歩進めて、
「脳は不安を増幅させる」
というテーマでお話しします。
人間の脳は、生き延びるために
危険を優先して記憶する
ように設計されています。
そのため、
一度の失敗
資金繰りの苦い経験
といった出来事は、
実際以上に拡張され、未来を悲観的に見せる
性質を持っています。
この脳の仕組みは、経営判断に直接影響します。
過去に資金ショートを経験していると、
→ 現金が十分にあっても
「まだ足りない」と感じる
結果として、
投資を止めてしまう
採用した人材がすぐ辞めた経験があると、
→ 次の採用に踏み出せない
結果として、
人手不足を放置する
一度赤字を出した経験があると、
→ 「どうせまた失敗する」と判断する
結果として、
勝てる市場から自ら退場する
これらはすべて、
脳のネガティブ回路が引き起こしている現象
です。
私は、民事再生の影響で自己破産を経験しました。
その後、
売上が伸びても
現金が積み上がっても
夜眠れないほど、
「また資金が尽きるのではないか」
という不安に襲われ続けていました。
しかし実際には、危機ではありません。
脳が過去の映像を再生し、不安を拡張していただけだったのです。
ここで重要なのは、
脳が見せる“最悪の未来”は、事実ではない
ということです。
それは、
記憶の再生にすぎない
だからこそ経営者は、
自分の脳すら疑う必要がある
のです。
意思決定の前に、こう問いかけてください。
「これは事実か?
それとも脳の想像か?」
この切り分けが、
冷静で正確な判断を守ります。
次のワークを試してみてください。
来期に対する「最悪の未来」を1つ書き出す
その横にこう書く
「事実か?それとも想像か?」
「売上が半減する」
→ 事実:主要顧客の発注減?
→ 想像:過去の失注経験の影響?
「社員が辞める」
→ 事実:退職の兆候はあるか?
→ 想像:過去の離職体験の投影?
こうして分解することで、
不安は“現実”ではなく“脳の産物”であると見抜けます。
次回は、
「失敗を資産に変える」
というテーマです。
失敗を“傷跡”にするのか
それとも“資産”にするのか
その違いを、私自身の体験も交えてお伝えします。
倒産・破産を経験した後の私は、
長いあいだ、脳が見せる「不安の映像」に縛られていました。
しかし、それが
「脳の安全装置の暴走」にすぎない
と理解した瞬間から、
不安に飲まれる時間は大きく減りました。
経営者は、
環境だけでなく
自分の思考(脳)とも向き合う必要がある
そう感じています。
── 北條竜太郎
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