こんにちは。
アカネサス代表の北條です。
本シリーズでは、
**食品メーカーの未来を変える「10倍目標設定術」**をテーマに、
成長を“設計できる経営者”になるための視点
を段階的に整理しています。
第5回のテーマは、
「経営者は投資家である」
です。
食品メーカーの経営者と話していると、
よくこんな声を聞きます。
「今日も現場に張り付いて、作業で終わった」
原料の発注
納期調整
クレーム対応
人員不足の穴埋め
どれも必要な仕事です。
しかし、それはあくまで
作業者の視点
です。
10倍目標を実現している社長には、
明確な共通点があります。
それは、
自分を“投資家”として位置づけていること
です。
作業者はこう振り返ります。
「今日は何をこなしたか」
一方、投資家はこう振り返ります。
「今日は何に資源を投じたか」
経営者の問いは、本来こうあるべきです。
今日はどの分野に投資したか?
その投資は10倍を生むのか?
作業で終わった1日か
投資を行った1日か
この違いが、数年後に決定的な差になります。
現場作業に埋没すると、
経営者は自然と「作業者」になります。
一方で、伸びている経営者は、
意図的に抽象度を上げています
例えば、
「売上10%アップ」ではなく
→「市場そのものを変える」
「コスト削減」ではなく
→「ブランドを育てて価格を決める」
「現場を回す」ではなく
→「経営チームをどう編成するか」
抽象度を上げることで、
経営者は“未来に投資する立場”に戻る
ことができます。
ただし、抽象だけでは空論に終わります。
重要なのは、
具体と抽象を往復すること
です。
抽象(未来)
輸出比率30%
利益率8%
経営チーム体制
具体(今年)
補助金申請
CFO採用
新ライン投資
未来から逆算し、今日の行動を決める
この往復こそが、
投資家としての経営者の習慣
です。
少し比喩で考えてみます。
作業者:毎日、目の前の畑を耕す人
投資家:どの畑を耕すかを決める人
どちらも働いていますが、
10年後の結果はまったく異なります
ある社長は「財務が苦手」でした。
しかし、
「財務強化そのものが未来への投資」
と捉え、CFOを採用。
結果、
自己資本比率が改善
銀行評価が向上
投資余力が拡大
別の社長は、
「輸出に挑戦したいが、英語も交渉も不得意」
という状況でした。
そこで輸出担当を採用し、
自らは資源配分に集中。
結果、
売上の30%を海外が占める構造へ
どちらのケースも共通しているのは、
「何をやるか」ではなく「どこに投資するか」を決めたこと
です。
経営者の本来の仕事は、
作業ではなく、投資判断
です。
抽象度を上げて未来を描く
具体に落として投資を決める
この往復を繰り返せる経営者だけが、
10倍目標を現実にすることができます
次回はいよいよ最終回。
「ビジョンを肉体感覚で描く」
をテーマにお届けします。
未来を「考える」だけでなく、
体で感じられるレベルまで落とし込むこと
それが、行動のエネルギーになります。
「社長の机が一番散らかっている」
──よく聞く話です。
私自身も、整理整頓は得意ではありません。
しかし、
「自分は投資家である」と腹を決めてからは、
苦手なことは任せる
判断と資源配分に集中する
という状態をつくることができました。
経営者は万能である必要はありません。
「作業をこなす人」から
「投資先を選ぶ人」へ立ち位置を変えること
そこに、
10倍目標を現実にする力
があります。
── 北條竜太郎
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