2026.07.31

10倍目標設定術【5】 経営者は投資家である【全6回】

こんにちは。
アカネサス代表の北條です。

本シリーズでは、
**食品メーカーの未来を変える「10倍目標設定術」**をテーマに、

成長を“設計できる経営者”になるための視点

を段階的に整理しています。

第5回のテーマは、

「経営者は投資家である」

です。


作業者として1日を終えていないか

食品メーカーの経営者と話していると、
よくこんな声を聞きます。

「今日も現場に張り付いて、作業で終わった」

  • 原料の発注

  • 納期調整

  • クレーム対応

  • 人員不足の穴埋め

どれも必要な仕事です。

しかし、それはあくまで

作業者の視点

です。


10倍を実現する社長の共通点

10倍目標を実現している社長には、
明確な共通点があります。

それは、

自分を“投資家”として位置づけていること

です。


「何をしたか」ではなく「何に投資したか」

作業者はこう振り返ります。

「今日は何をこなしたか」

一方、投資家はこう振り返ります。

「今日は何に資源を投じたか」

経営者の問いは、本来こうあるべきです。

  • 今日はどの分野に投資したか?

  • その投資は10倍を生むのか?


あなたの1日はどちらだったでしょうか

  • 作業で終わった1日か

  • 投資を行った1日か

この違いが、数年後に決定的な差になります。


抽象度を上げるほど、未来に投資できる

現場作業に埋没すると、
経営者は自然と「作業者」になります。

一方で、伸びている経営者は、

意図的に抽象度を上げています

例えば、

  • 「売上10%アップ」ではなく
     →「市場そのものを変える」

  • 「コスト削減」ではなく
     →「ブランドを育てて価格を決める」

  • 「現場を回す」ではなく
     →「経営チームをどう編成するか」


抽象度を上げることで、

経営者は“未来に投資する立場”に戻る

ことができます。


抽象だけではなく「往復」が重要

ただし、抽象だけでは空論に終わります。

重要なのは、

具体と抽象を往復すること

です。


例:投資家としての思考

抽象(未来)

  • 輸出比率30%

  • 利益率8%

  • 経営チーム体制

具体(今年)

  • 補助金申請

  • CFO採用

  • 新ライン投資


未来から逆算し、今日の行動を決める

この往復こそが、

投資家としての経営者の習慣

です。


畑を耕す人か、畑を選ぶ人か

少し比喩で考えてみます。

  • 作業者:毎日、目の前の畑を耕す人

  • 投資家:どの畑を耕すかを決める人

どちらも働いていますが、

10年後の結果はまったく異なります


事例──投資家としての決断

ケース①:財務に投資した社長

ある社長は「財務が苦手」でした。

しかし、

「財務強化そのものが未来への投資」

と捉え、CFOを採用。

結果、

  • 自己資本比率が改善

  • 銀行評価が向上

  • 投資余力が拡大


ケース②:輸出に投資した社長

別の社長は、

「輸出に挑戦したいが、英語も交渉も不得意」

という状況でした。

そこで輸出担当を採用し、
自らは資源配分に集中。

結果、

売上の30%を海外が占める構造へ


どちらのケースも共通しているのは、

「何をやるか」ではなく「どこに投資するか」を決めたこと

です。


結論──経営者は投資家である

経営者の本来の仕事は、

作業ではなく、投資判断

です。

  • 抽象度を上げて未来を描く

  • 具体に落として投資を決める

この往復を繰り返せる経営者だけが、

10倍目標を現実にすることができます


次回予告

次回はいよいよ最終回。

「ビジョンを肉体感覚で描く」

をテーマにお届けします。

未来を「考える」だけでなく、

体で感じられるレベルまで落とし込むこと

それが、行動のエネルギーになります。


編集後記

「社長の机が一番散らかっている」
──よく聞く話です。

私自身も、整理整頓は得意ではありません。

しかし、

「自分は投資家である」と腹を決めてからは、

  • 苦手なことは任せる

  • 判断と資源配分に集中する

という状態をつくることができました。


経営者は万能である必要はありません。

「作業をこなす人」から
「投資先を選ぶ人」へ立ち位置を変えること

そこに、

10倍目標を現実にする力

があります。


── 北條竜太郎

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